2011年3月29日火曜日

研究概要


私たちの卒論のテーマは日本プロ野球です。国民的スポーツとまで呼ばれた日本のプロ野球が、たった10年間で急速な凋落をみせたのはなぜか。
この問題をビジネス・エコシステムの概念にあてはめ、プレイヤー間の関係の変遷を追うことで崩壊のメカニズムを描きます。
地道なFWから掴み取った球団関係者の方々の現場の声。ここから明らかになったのは日本プロ野球に根付いた球団ごとの役割分担であり、これこそが私たちの卒論の鍵です。

2011年1月21日金曜日

卒論完成

こんにちは、柳沼です。

ついに卒論が完成しました!!
5月から早8ヶ月。ここまで来られて本当に嬉しいです…。

前回の研究室訪問以降、竹下を中心に私たちの論文は著しくブラッシュアップされていきました。

私たちは入ゼミ以降、今回の卒論まで論文を書いたことがありませんでした。
ゆえに、どうやって書けばいいのか、皆目見当がつかない状態でした。

そんな状況で私達が論文完成まで漕ぎつけることができたのは、
・パラグラフ・ライティングを意識した
・モデルとなる論文を見つけた(私たちは先生に提示してもらいましたが)
ためだと思います。

さらに、ゼミ生同士で論文を添削しあう「ピア・レビュー(Peer Review)」を行ったことで、プロ野球を知らない人にも読みやすい文章に仕上がったと思います。他者の目の重要性を痛感…。

また、論文作成の最終段階で、私たちに力を与えてくれたのは、院生の永山さんです。
実は昨日、22:00から永山さんの自宅で論文の最終チェック会が開催されました。
思いの外、修正点が沢山あったために、徹夜することに…。
にも関わらず、永山さんは「最後だしね」と言いながら喜んで付き合ってくださいました。

こうして、チェックを終えたあと、もう14人でチェック…。
そして12113:00、ついに論文を提出しました。

今回の記事を読んでもらってもわかる通り、私たちの論文には沢山の人たちの助けがありました。
私たちが論文を完成することができたのは、ゼミのみんなのお陰だと思います。

ゼミ生の生み出す11つのコンテンツに対して、みなが力を注ぐ。

この文化が、いつまでも続いていけばいいな。


このブログも、今日でおしまいです。
拙い表現も多々ありましたが、これまで読んでくれたみなさん、本当にありがとうございました!!

2011年1月13日木曜日

@研究室

あけましておめでとうございます。柳沼です!

年明け以降、私たちは大苦戦を強いられています…。
記述する内容は豊富にあるものの、文章力・構成力がないために「全然ダメ~」と先生に言われ、何回もアウトラインを書き直していました。

最近やっと、アウトラインが読みづらくなってしまう理由が判明しました。
それは、複数人でアウトラインを書くことが原因だったのです。また、いきなり詳細なアウトラインを書くことで、「パラグラフでいいたいこと」が明確にならず、漏れやダブりが沢山あるアウトラインになっていたのです。

それに気づき、竹下中心で論文を再構築していた私達に、昨日先生からこんなメールがきました。

「プロ野球班は、今日の13時とか研究室に来れませんか?」

「迷走しつつある今、このチャンスを逃す手はない!」ということで、私達は研究室に直行。

そこで先生は、私達にモデルとなる論文をいくつか提示して下さったのです。
それをもとに、私達は自分たちなりにアウトラインを組み直し始めました。

ようやく明るい兆しが見えそうなものができてきたのがもう夜中。
なんと、10時間研究室にいたことになります!

この日、先生はお仕事がなかったのにも関わらず、私達の為に研究室にいらしてくれました。
また、院生の永山さんと泉谷さんも終電ギリギリまで手伝ってくれました…。

今日からもっともっと頑張らないとな

2010年12月23日木曜日

2010最終グループワーク

今日は、2010年最後のグループワークでした。

先生や院生の方々のおかげで「キーストーン・シフト」という軸を見つけた私たちは、1218日から論文の執筆を始めています。

まず最初にやったのは、一般的な論文の型を参考にしてアウトラインを書いてみることです。「書いてみることです」と簡単に言っても、私たちは本格的な論文を書くのはこれが初めてなのでいったい何から手をつけていいものやら・・・。そんなときに助け舟となるのが、やはり過去の先輩方の論文や先生の論文です。ゼミに残る先輩方の論文の中から、自分たちの主張に一番近いものを見つけて参考にさせていただいたり、先生が以前見せてくださったアウトラインをなぞってみたり、とにかくまずは見よう見まねで真似をすることから始めてみました。右往左往している私たちですが、そんな中、お時間を割いて来ていただける院生の方々のアドバイスが天使の声に聞こえます。いつも本当にありがとうございます!

そして本当に簡単なものですがある程度の流れはできたので、あとは各自分担にしてより深いアウトラインをつくってくることになりました。なぜなら、私たちの班は今日からしばらく一時解散となってしまうためです。柳沼は北海道へ、小島は岐阜へ、塚田は埼玉へ、私は福岡へ、それぞれ実家に帰るために日本全国に散ります。

幾分か不安ではありますが、年明けにはそれぞれの宿題を基に、完璧なアウトラインを完成させて、すぐに執筆に移りたいです!

2010年12月18日土曜日

院生 真木さんのご指導

お久しぶりです。
寒くなってきましたね。塚田です。

院生の真木圭亮さんとのお話の中から見つけた、軸の糸口から、卒論執筆の許可が先生からおりました!
ついに、私達も卒論を書き始めます!

以前にもブログに何度も登場していることからお分かりかもしれませんが、井上ゼミでは院生の方たちが、忙しい合間を縫って、学部生をサポートして下さります。
(ちなみにサポート、と一口に言いましたが、井上ゼミの院生の皆さんは、一緒に徹夜で発表のアドバイスをしてくれたり、一緒にFWに行ってコツを教えてくれたり、本当に感謝しつくせないほど私たちに御指導して下さるのです。)

中でも、先ほどお名前を出した真木さんは、井上ゼミ1期生でもあり、入ゼミ時から私達の指導をして下さっている院生の方です。

1214日、その真木さんに、論文に関するアドバイスを請いました。
私たちは、これまで調べてきたプロ野球の事象を以て、ビジネス・エコシステム(前回のブログ参照)の理論にどのように貢献するかという点で、悩んでいました。

すると真木さんから、
「なんだか、話を聞いていると、キーストーンが支配者に変わっているような感じをするよね」
という言葉をいただきました。

ここで、私たちがこれまで調べてきたことを簡単に説明します。
日本プロ野球界は、巨大なメディアをバックに持つ巨人が、スター集団として君臨し、その姿をメディアに露出することによって、国民から莫大な人気を得ていました。
90年代、その人気を維持するために、巨人は他球団(特にパ・リーグ)からスター選手を引き抜いたのです。一方、巨人はセ・リーグ球団に対しては放映権料という形で、パ・リーグ球団に対しては選手年俸の肩代わりという形で、他球団の球団経営を助けてきました。
しかし2000年代、巨人は選手の引き抜きを続けたにも関わらず、視聴率の低下という側面で、日本プロ野球の人気は低下しました。それは、メジャーリーグにスター選手が移籍するようになり、国民の注目度が薄れたためです。結果、放映権料をセ・リーグの他球団に与えることが叶わなくなってしまいました。また、メジャーリーグの参入により、選手年俸も高騰し、年俸の肩代わりもできなくなったのです。

つまり巨人は、選手の引き抜きを行うにも関わらず、他球団に対してリターンを与えない存在になってしまったのです。

このことを、ビジネス・エコシステムの枠組みで説明すると、かつてキーストーンとしてビジネス・エコシステムを活性化させていた企業が、いつの間にか支配者になっていた…というわけです。

このような現象は、今まで語られてこなかったものです。

「キーストーンが支配者か…確かに。不思議だ…。先生にも話してみよう。」

数日後、先生と相談をしている際に、まきさんと話した素朴な疑問をぶつけてみました。
「日本野球界では、キーストーンが支配者に変わる現象が起きているみたいで。」

研究室で熱い議論が巻き起こり、私達はこのキーストーンが支配者へと変わる「キーストーン・シフト」という現象を軸に卒論を書き進めていくことに。

まきさんのように、見識のある方々と日常的にお話をしたり、アドバイスをいただくことができるので、こうした「偶然の産物」で研究をすすめることができる。
こういうところも、井上ゼミらしいところなのかもしれません。

←真木さん。特技は料理。

2010年12月11日土曜日

ビジネス・エコシステム

こんにちは、柳沼です。

インゼミも終わり、ひと段落したいところですが、今日も私たちはグループワークをしています。
というのも、121日が論文提出の締め切りです。相当急がないとマズいですよね…。

そんな中、私たちは最近、「ビジネス・エコシステム」について改めて勉強しています。
というのも、この理論こそ私達の論文に使えるのではないかと、先生からアドバイスをいただいたからです。


ビジネス・エコシステムとは、多企業間のネットワークを、生態系(エコシステム)のように捉える概念です。

こんな話があります。
ある時期、アメリカ北西部太平洋で魚が採れなくなり、海岸浸食に歯止めがかからなくなったことがありました。
実はその原因は、ラッコの乱獲にあったのです。
ラッコは、海の生態系を守る海藻を食べてしまうウニの天敵です。
ラッコが減少した事で、海を守る海草を食いつくすウニが増殖し、海が荒れてしまったのです。
つまり、ラッコが海を守る中心的存在だったということができます。

多企業間のネットワークを生態系に見立てると、ラッコのような「中心的な存在の企業」がおり、その企業が生態系に良い働きをすることが重要となってきます。

生態系に対して、良い働きをする中心的存在の企業を、「キーストーン」と呼び、
一方、中心的存在であるものの悪い働きをする企業を、「支配者」と呼ぶのです。


この「ビジネス・エコシステム」の概念で日本プロ野球界を捉えたときに、巨人が中心的な存在であるのは間違いありません。なぜなら巨人は、スター選手という資源を他球団から獲得し、背後には読売新聞社・日本テレビという強大なメディアを持ち、プロ野球界の人気を左右し続けてきたからです。

「巨人の行いが、プロ野球界にどのような影響を与えたのかを調べてきた以上、その調査内容から新たな知見が得られるのではないか」というのが、先生のアドバイスでした。

新たな知見を見出すためには、ビジネス・エコシステムのことをしっかり勉強しなければいけません。
論文完成まで、走りきりたいと思います!

2010年12月3日金曜日

塚田です!

さて、今日は前々から私たちが出たいと渇望していた、広田ゼミとのインゼミでした。

井上ゼミでは、新しい「学び」を得る為に、対外的に他のゼミとお互いが学んでいることを発表し合う、インゼミを年に34回行っています。今日は毎年のように井上ゼミとインゼミを行っている早稲田商学部の広田真一ゼミナール(http://www.waseda.jp/sem-hirota/)とのインゼミで、私達の班が発表したのです。

この日、発表した内容はこちらです。
① http://www.youtube.com/watch?v=hDPZEo1gl3s
② http://www.youtube.com/watch?v=7f25gabMQMc
③ http://www.youtube.com/watch?v=GFRR4Q_t2Ls
④ http://www.youtube.com/watch?v=g2BxpzK2T3g

発表を面白くするために、私たちは「プロ野球界を斬る」という特番を行うという、斬新な形態での発表を行いました()
(ちなみに、広田先生にも好評でした♪)

この発表に行きつくまでには、沢山のゼミ生の協力がありました。
3回に及ぶリハーサルでは、よりわかりやすく発表するための知恵を沢山くれました

そして、選手データ打ち込み。よりコンテンツを充実させるために必要なデータ打ち込みを、ゼミ生みなにお願いしました。
発表4日前というギリギリの時期にも関わらず、みんな快諾してくれました!

本っっっ当に、みんなありがとう!!!


さて、定性調査が主軸の井上ゼミに対し、金融を学ぶ広田ゼミでは、定量研究が主。この日も、ホームページの充実度と企業の業績の関係を証明した研究を発表してくれました。

いつも8号館3階(パソコンのあるラウンジのことです。)で一緒に頑張っている広田ゼミ生は、本当に良きライバル。学ぶところがいっぱいあります。

この日も、私達の研究に対して、井上ゼミ内からはでないような意見をたくさんもらうことができました。
「日ハムのように地域密着型の球団が増えたことで、巨人人気が低下したのではないか」
といった、ウチの班の野球マニア・柳沼でさえも考え付かなかったようなアイデアもあったのです!

とても良い場になりました!
来年の後輩たちにも、インゼミは続けていってほしいなぁ。

発表の経験と、もらったアドバイスを活かして、いよいよ論文執筆です。


←発表衣装はユニフォームでした