竹下です!
今日は、井上先生の研究室にお邪魔させていただきました。目的はもちろん、藤井社長へのヒアリングを基にたてなおした仮説を見ていただくためです。いざ挑戦!
おさらいですが、前回の中間発表で、私たちが提示した仮説は「セ・リーグの選手引き抜きは、実際にはパ・リーグの戦力均衡を助け、収益増加に貢献していた」というものでした。
そして今回、私たちは藤井社長のお話を踏まえ、もう一度プロ野球の歴史を見直してみました。そうして出来上がった仮説が「巨人が選手を引き抜くことで、セ・リーグでは視聴率が上がり、セ・リーグのチームは放映権収入で儲けることができる。一方パ・リーグへは、選手を引き抜くことで選手年俸という形でその収入を還元していた。こうして、巨人が中心となることで球界全体を盛り上げ、安定させていた」というものです。
このような仮説に至ったのも、やはり藤井社長の「高額年俸の選手がいても地獄やな」という一言が大きかったです。実はパ・リーグの球団が高額年俸にスター選手の扱いに困っていた、という事実は、私たちの研究の新しいヒントとなりました。
今回はヒアリングも踏まえてきたので、なかなか自信があったのですが、しかし、帰ってきた答えは、「納得がいかない。」
藤井社長のお話はおもしろいし、新しい。だけどそれだけで「巨人のおかげでみんながもうかっていた」と言い切るのはあまりに乱暴すぎるし、納得がいかない、ということでした。巨人が12球団の中で際立ってスター選手の引き抜きを行ってきたという事実はあります。しかし、それが具体的に他球団にどう影響しているのか。ヒアリングだけではなく、もう一つ別の角度から証明しないと、「本当に?」という疑問が残ってしまいます。ここにきても、やはりデータ不足が響いてきました。
ここで井上先生からいただいたのが、「ネットワーク図で、巨人に選手が集中していることを示す」というアドバイスです。ただ数値を羅列するよりも、実際に巨人にこれだけの選手が集まっているんだ、というのを視覚的に示すのも一つの方法である、というアドバイスをいただきました。ネットワーク図を作成したことはないし、思った通りのものができるかはわかりませんが、うまくいけば、すごくおもしろそうです。
また、今まで私たちはあまり気に留めていなかったのですが、先生とのやり取りの中で「どうして巨人戦の視聴率が下がったのか?」という疑問に焦点が当たりました。なんとなく、MLBに選手が流出して、試合の魅力が低下したんじゃないかなぁ、とは考えていたのですが、今回の仮説のように選手の移動に注目するのであれば、そこも深ぼっていくことになりそうです。はじめは日ハムの研究だったのが、パ・リーグになり、球界全体になり、そして今回またMLBという新たなプレイヤーまで出てきました。はじめに想像していた研究とはほど遠いものになってきていますが(笑)、なんだかおもしろくなりそうです。
今回の挑戦、先生をうならせるような結果にならなかったのは非常に残念だし、悔しいのですが、ネットワーク図という新しい切り口を手にすることができました。
それからもうひとつ、今回の挑戦の結果(かどうかはわかりませんが)、なんと井上先生の恩師であり、実務の世界で活躍なさっている北村さんという方をお招きして、その方の前で発表を行う機会をいただけました!うれしい!実務で働いてらっしゃる方のアドバイスをいただけることはなかなかありません。いったいどんな視点から切り込まれるのか、怖くもありますが、今から楽しみです。
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